はじめてのデザイン思考ワークショップ

はじめてのデザイン思考ワークショップ 費用・コストの見積もり方と抑えるポイント

Tags: デザイン思考, ワークショップ, コスト管理, 見積もり, フリーランス, 経営

はじめてのデザイン思考ワークショップ 費用・コストの見積もり方と抑えるポイント

デザイン思考ワークショップを自身のサービスとして提供される際、企画設計やファシリテーションのスキルと同様に重要となるのが、実施にかかる費用やコストの管理です。特にフリーランスとして活動される場合、これらのコストを正確に見積もり、適切に価格設定に反映させることが、事業の持続可能性に直結します。

この記事では、デザイン思考ワークショップを実施する上で発生しうる様々な費用・コストの種類を整理し、その具体的な見積もり方法、そしてコストを抑えるための実践的なポイントについて解説します。

ワークショップ実施にかかる費用・コストの種類

デザイン思考ワークショップの実施には、企画段階から終了後まで、様々なコストが発生します。これらを漏れなく把握することが、正確な見積もりの第一歩となります。主なコストの種類を以下に示します。

1. 直接コスト

ワークショップの実施そのものに直接かかる費用です。

2. 間接コスト

ワークショップの準備や実施に関連して発生する見えにくいコストです。

3. オンライン実施特有のコスト

オンラインでの実施には、対面式とは異なる、あるいはより重要になるコストがあります。

ワークショップコストの見積もり方

コストの種類を把握したら、次に具体的な金額を見積もります。

  1. 項目ごとの洗い出し: 企画しているワークショップの規模(参加人数、時間、日数)、実施形式(対面、オンライン、ハイブリッド)、内容(使用するツールやアクティビティ)に基づき、発生しうるコスト項目をリストアップします。
  2. 過去事例や調査に基づく概算: 会場費、資材費、印刷費などは、過去の経験やインターネットでの調査、業者への問い合わせなどに基づいて具体的な金額を算出します。オンラインツールの利用料は各サービスの料金プランを確認します。
  3. 自身の準備時間の見積もり: 企画設計、資料作成、クライアント対応などにかかるであろう総時間を見積もり、自身の目標時給や日当を基にコスト換算します。
  4. 合計コストの算出: 洗い出した各コスト項目の合計額を算出します。
  5. バッファの設定: 予期せぬ資材の追加購入や、準備時間の増加などに備え、合計コストの10〜20%程度のバッファを設定することを推奨します。

見積もりチェックリスト(例)

コストを抑える実践的なポイント

コストを適切に見積もると同時に、無駄を省き、効率的にワークショップを実施するためのコスト削減策も検討しましょう。

コスト管理と価格設定への反映

見積もったコストは、提供するサービスの価格設定の重要な根拠となります。コストに加えて、自身の提供価値(専門性、経験、ワークショップによる成果)、ターゲット市場、競合の価格などを考慮して最終的な料金を決定します。

コストを正確に把握することは、赤字を防ぎ、適切な利益を確保するために不可欠です。また、クライアントに対して見積もりを提示する際に、コストの内訳を透明性をもって説明できれば、信頼獲得にもつながる場合があります。

まとめ

デザイン思考ワークショップの実施は、単にプログラムを進行するだけでなく、それに伴う様々な費用・コストの管理も含まれます。特にフリーランスとして活動される方は、これらのコストを正確に見積もり、効率化を図ることが、サービスの品質維持と事業の成功の基盤となります。

ワークショップの種類や規模によって発生するコストは異なります。今回ご紹介したコストの種類や見積もり方を参考に、ご自身のワークショップで何にどれだけコストがかかるのかを具体的に洗い出してみてください。そして、コスト削減のポイントも踏まえながら、提供するサービス全体の設計を検討されていくことをお勧めいたします。コスト管理の精度を高めることは、より自信をもってサービスを提供することにもつながるでしょう。